うさぎって臭いんでしょ?
これは、うさぎを飼っていると結構な頻度で聞かれる疑問のひとつです。
控えめに言っても、私もこの質問をされること、実際にかなり多いです。
うさぎを飼いたいけど、ニオイが気になる…
あるいは、「うさぎって臭うよね?」と言われて悔しい思いをした飼い主さん…
結論から言うと、うさぎにはほとんど体臭がありません。
では、なぜ「うさぎは臭い」と誤解されることがあるのでしょうか?
この記事では、うさぎのニオイに関する真実を解説し、その原因や対策について詳しく解説します。
これを読めば、周りからの「うさぎは臭い」という誤解にも自信を持って説明できるようになります!
うさぎが臭いと誤解されるのはなぜ?

飼い主さんの中には、「うさぎって臭いんでしょ?」と言われたことがある方も多いのではないでしょうか。
また、これから飼おうとしている方は、うさぎの体臭について不安に思う方もいるかもしれません。
実際に筆者も、うさぎを飼っていない人からニオイについてはよく指摘されます。
大切にうさぎを飼っている人からすると、まったく失礼極まりない話ですよね。
結論から言うと、うさぎ自体にニオイはほとんどありません。
うさぎは犬や猫のような皮脂の分泌が少なく、体臭がほとんどない動物だからです。
では、なぜ臭いと誤解されることがあるのでしょうか?
その理由を詳しく解説していきます!
うさぎは臭くない!けど…
「動物はみんな体臭がある」と思われがちですが、うさぎの場合は違います。
なぜなら、うさぎが頻繁に毛づくろいをする動物だからです。
これは、他の動物に自分の存在を気付かれないようにするため。
うさぎは常に捕食者から狙われやすい動物であるため、こうした本能が残っているのです。
うさぎが臭くない理由としては、以下のとおりです。
- うさぎは自分で体をきれいに保つ習性がある
- 皮脂腺が発達していないため、犬や猫のような体臭がほぼない
- 草食動物なので、体から発せられる匂いが比較的穏やか
このように、うさぎ自体は臭わない動物です。
しかし、例外的にニオイが感じられる原因が隠れている場合もあります。
それが、以下のような原因です。
- おしっこのニオイ
- 盲腸便の食べ残し
- マーキングによるニオイ
- ケージや部屋の掃除不足
順番に見ていきましょう!
おしっこが臭う
うさぎの体は臭くなくても、トイレの管理を怠るとニオイが強くなることがあります。
これは、うさぎの尿が分解される過程でアンモニアが生成されるためです。
時間が経つとニオイが強くなるという特徴があるので、臭いというイメージにつながりやすいのかもしれません。
- アンモニア濃度が高いため、放置すると強いニオイが発生する
- トイレ砂やペットシーツの吸収力が低いと、ニオイが拡散しやすい
- トイレをこまめに掃除しないと、尿が蒸発してニオイが部屋にこもる
このように、おしっこのニオイはうさぎの体臭とは無関係であり、トイレ管理の問題です。
盲腸便の食べ残しで臭う
うさぎの体は基本的に無臭ですが、「お尻が臭う」と感じることがあります。
その原因のひとつが、盲腸便の食べ残しです。
盲腸便とは…
うさぎはコロコロした硬いフンとは別に、盲腸便と呼ばれる柔らかいフンを出します。
盲腸便は栄養価が高く、うさぎが自分で食べることで健康を保っています。
通常はすぐに食べてしまうため、飼い主が目にすることはほとんどありません。
通常のコロコロしたうんちは無臭ですが、この盲腸便には独特のニオイがあります。
何らかの理由で盲腸便を食べられない場合、お尻に付着してしまい、強いニオイを感じることも。
- 肥満
太りすぎると体がうまく曲がらず、盲腸便を食べにくくなります。
- 高齢
筋力が衰え、うまく体を動かせなくなることも…
- 消化不良
食物繊維が不足すると、盲腸便の形が崩れ、お尻にこびりつきやすいです。
- ストレス
環境の変化や病気で体調を崩すと、盲腸便をうまく処理できなくなります。
このような場合は、うさぎの体が臭いと感じることがあります。

盲腸便はものすごいニオイだよね

それだけ栄養豊富なのよ
マーキングで臭う
うさぎは縄張り意識の強い動物です。
そのため、自分の縄張りを主張するためにマーキング行動を取ることがあります。
マーキングと言えば、犬や猫を連想するかもしれません。
実はその方法こそ違っても、うさぎもしっかりとマーキングをする動物なのです。
マーキングとは?
尿をスプレー状に飛ばし、ニオイをつける行動のこと(通称、スプレー行動)
このほか、あごにある臭腺をこすりつけて、自分のニオイをつける行動のことも示します。
このマーキングの中でも、特にスプレー行動が困りもの。
あちこちに尿を飛ばすので、特に強いアンモニア臭を発します。
- 発情期や思春期(特にオスに多い)
- 新しい環境に来たとき(縄張りの主張)
- 他の動物のニオイがする場所(自分のニオイを上書き)
発情期や環境の変化でマーキングが増えると、どうしてもニオイが気になる場合があります。
掃除不足が原因で臭う
うさぎのニオイを防ぐうえで、最も重要なのが飼育環境の清潔さです。
どんなに体が無臭でも、ケージやトイレが汚れていれば、当然部屋にニオイがこもります。
- トイレ掃除をサボると、尿が蒸発してアンモニア臭が広がる
- ケージや毛布に尿やフンが染みつき、悪臭の元になる
- 湿気や換気不足でもニオイがこもり、気になることも…
この場合も、うさぎ自体が臭うのではなく、飼育環境の問題だと言えます。
うさぎが「臭い」と思われるのは、盲腸便・おしっこ・マーキング・掃除不足といった原因があるからです。
正しい知識を持って適切なケアをすれば、うさぎは決して臭い動物ではありません!
うさぎのニオイを防ぐ具体的な対策

うさぎは本来、体臭がほとんどない動物です。
しかし、ケアを怠ると環境や体の一部からニオイが発生することが分かります。
そこでこの章では、うさぎのニオイを防ぐために実践できる具体的な対策を詳しく解説します。
トイレの管理、掃除習慣、お尻周りのケア、マーキング対策、そして消臭アイテムの活用まで。
トータルでニオイをコントロールする方法をご紹介します!
トイレ掃除を徹底する
うさぎのニオイ対策で最も重要なのが、トイレの管理です。
うさぎのおしっこにはアンモニアが含まれており、放置すると強いニオイが発生します。
しかし適切なトイレ管理を行えば、このニオイはほとんど気にならなくなります。
- トイレシーツやペット砂を工夫する
- 吸収力が高いペットシーツやトイレ砂を選ぶ
- おしっこが下に落ちるメッシュ付きのトイレを使う
- トイレ砂の種類によっては、ニオイがこもりにくいものもある
- トイレの掃除頻度を上げる
- 最低でも1日1回、可能なら朝晩2回トイレの掃除をする
- 尿の染み込みを防ぐため、トイレシーツや砂をこまめに交換する
- トイレ本体は週に1回程度、水洗いや消臭スプレーでしっかり清掃する
- トイレの配置を工夫する
- ニオイがこもらないよう、風通しの良い場所にトイレを設置する
- うさぎが落ち着いて使える場所に置き、トイレの失敗を防ぐ
トイレ管理によって、ニオイの度合いはまったく違います!
我が家の場合、忙しさからトイレ掃除を次の日に回してしまったときなどは、やはりニオイが気になります。
ニオイだけでなく、衛生的も良くないので、こまめな掃除を心がけるようにしてください。
1日最低1回、場合によっては2回、トイレ掃除を行なうことをおすすめします。
また、部屋んぽ中にトイレの失敗をした場合も、すぐに拭き取るようにしましょう。

部屋んぽ中は、遊びに夢中でトイレを失敗することがあります

悪気はないから許してほしいでし
ケージや部屋を清潔に保つ
「うさぎが臭い」と思われる原因のひとつに、飼育環境の掃除不足があります。
どんなにトイレを管理していても、ケージや部屋が汚れていては、ニオイが広がってしまいます。
- 毎日の簡単掃除(5~10分でOK!)
- トイレに飛び散った尿など、汚れを拭き取る
- 放置するとニオイの原因になるので、フンも片付ける
- 食べ残しの牧草やペレットを片付ける
- 週1回の徹底掃除(30~60分)
- ケージ全体を水拭き&消臭スプレーで拭き取る
- トイレや給水ボトルをしっかり洗う
- 汚れた敷物や毛布はしっかり洗濯する
- 部屋の換気を心がける
- こまめに窓を開けて空気を入れ替える
- 空気清浄機を活用するのも効果的
「さあ、掃除するぞ!」とやる気になっても、始めるまでは掃除ってどうしても億劫ですよね。
そんなときは、とにかく5分でもいいから始めてしまいましょう。
掃除のハードルを上げすぎず、習慣にしてしまうのがコツです。
また、週に1回は一斉清掃の日を設けることをおすすめします。
我が家の場合は決まった曜日に、ケージから飼育スペースから徹底的に一斉清掃するようにしています。

機嫌はものすごく悪くなるけどね

また小屋荒らしが来たわね!
お尻まわりのケアをする
「うさぎの体はほぼ無臭」というのは、間違いありません。
しかし、お尻周りのケアを怠ると、思わぬ臭いの原因になることがあります。
特に、盲腸便の付着は放置すると強いニオイを発するため、定期的なケアが必要です。
盲腸便は栄養豊富な特別なフンで、本来うさぎが自分で食べるもの。
しかし、何らかの原因で盲腸便をうまく食べられなかった場合、お尻に付着することがあります。
筆者のうさぎは、長毛でお尻の毛が長く、食べ残した盲腸便がこびりついていることが時々あります。
毛の長い子は、病院でお尻周りの毛をカットしてもらうのもひとつの方法です。
私の家では、健康診断も兼ねて定期的にお尻周りの毛を病院でカットしてもらっています。
- 毎日お尻をチェックし、汚れがないか確認する
- 汚れていたら、湿らせた布やペット用ウェットティッシュで優しく拭く
- ひどくこびりついている場合は、ぬるま湯で少しふやかしてから拭き取る
- 肥満や消化不良が原因の場合は、食事管理や運動を見直す
また、臭腺の汚れもニオイの原因となることがあります。
うさぎは、あごの下だけでなく、肛門の周りにも臭腺があります。
通常は気にならない程度のものですが、ここに汚れが溜まると強いニオイを発することがあります。
実際に、我が家のうさぎもこの汚れが原因で、非常に強いニオイを放っていたことがありました。
放っておくと炎症の原因にもなるため、定期的なケアが必要です。
- お尻まわりの臭腺が汚れている場合は、濡れたタオルなどで軽く拭き取る
- こびりついた汚れは、ぬるま湯を含ませた布等で優しく拭く
- 頻繁に臭う場合は、食事のバランスやトイレ環境を見直す
うさぎさんによるかもしれませんが、うちの子の場合はお尻まわりを触られるのを嫌がります。
かわいそうですが、ニオイの解消だけでなく、健康管理のひとつでもあります。
定期的にお尻周りをチェックし、こまめなケアでニオイを防ぎましょう!
マーキング対策をする
うさぎは縄張り意識の強い動物で、マーキング行動によってニオイを発することがあります。
特にオスは発情期になると、スプレー行動をすることがあり、これがニオイの原因になります。
スプレー行動とは、うさぎが自分の尿を周囲に撒き散らし、縄張りを主張する行動のことです。
- トイレトレーニングを強化し、決まった場所で排泄させる
- マーキングしやすい場所にはトイレシートを敷く
- うさぎの縄張り意識を尊重し、安心できる環境を整える
トイレトレーニングを徹底しても、特に思春期は決まった場所での排泄が難しくなる場合があります。
私の家のうさぎはメスでしたが、思春期は特にトイレ以外での排泄が目立ちました。
どんなにトイレへ促しても、あえて違う場所で排泄するのです。
この場合は大変ですが、汚された場所を徹底的に掃除していくしかありません。
また、避妊・去勢手術を行なうこともひとつの方法です。
避妊・去勢により縄張り意識が落ち着き、うさぎのストレスも軽減しやすいためです。
ただし、これには正解がないため、まずは獣医師に相談することをおすすめします。

うさぎのためにも、慎重に検討しましょう
消臭アイテムを活用する
うさぎの飼育環境を清潔に保つためには、消臭アイテムを上手に活用することも効果的です。
ただし、うさぎは強い香りが苦手なため、選び方には注意が必要です。
- うさぎ用消臭スプレーを利用する
- トイレ用の消臭砂・シーツを使う
- 空気清浄機を活用する
- 消臭効果のある炭をケージ近くに置く
香りの強い芳香剤やアロマは、うさぎの呼吸器に悪影響を及ぼす可能性があります。
人間用の強力な消臭スプレーも、成分によってはうさぎに有害なので注意してください。
うさぎ用の消臭スプレーは、1本持っておくと他の用途にも使えるので便利です。
例えばトイレ以外の場所に排泄したら、そこに振りかけることでトイレ失敗の再発防止になります。
基本的なことではありますが、消臭スプレーを使う際には換気もしてしまいましょう。
毎日5分〜10分程度、窓を開けるだけでもニオイはかなり軽減されます。
大切なのは、「ニオイをごまかす」のではなく、「ニオイを発生させない環境を作る」こと。
正しい知識と適切なケアをすれば、「うさぎは臭くない!」と自信を持って言えるようになります!
「うさぎって臭いよね」と言われたら?

うさぎを飼っていると、「うさぎって臭いでしょ?」 という言葉を投げかけられることがあります。
大切にうさぎを育てている飼い主としては、「そんなことないのに…」とモヤモヤしてしまいますよね。
私は10年以上うさぎと暮らしてきましたが、かなり頻繁に「うさぎって臭いよね」と言われます。
たとえ悪気がないと分かっていても、傷つくし、モヤモヤするものです。
この章では、そんな誤解を解くために、よくある質問への反論例を紹介します。
うさぎの魅力を正しく伝えるためにも、「うさぎは臭くない!」と自信を持って説明できるようにしましょう!
よくある誤解と反論例
よく投げかけられる言葉と、波風立てずに反論する方法をまとめてみました。
この疑問は、実際に今まで私が言われた言葉や、私の周りのうさぎ飼い主さんが言われた言葉です。
反論に関して、「なぜそうなるのか?」という解説も挟んでいます。
うさぎの飼い主さんは、ぜひ参考にしてみてください。
「うさぎって臭いんでしょ?」
ストレートかつ大変失礼なこの言葉、うさぎ飼いがよく言われるセリフのひとつです。
私も、私の周りのうさぎ飼い仲間も、実際にこの言葉で何度モヤモヤさせられたか分かりません。
- うさぎは猫と同じように頻繁に毛づくろいをするため、体が清潔に保たれる
- 皮脂腺が発達していないため、犬や猫のような体臭がほぼない
- うさぎが臭いと言われるのは、「体臭」ではなく「飼育環境の問題」がほとんど
こう返しましょう!
「あまり知られていないですが、うさぎ自体には体臭がほぼないんですよ!」
「うさぎ飼ってる家って臭くなりそう」
よくある勘違いとして、「部屋も臭くなるのでは?」という意見が挙げられます。
しかし、部屋が臭うとしたら、それは掃除が足りていない場合がほとんどです。
衛生的にしていれば臭わないことを、はっきり伝えてしまいましょう。
- うさぎのおしっこはアンモニア臭があるが、こまめに掃除すれば臭わない
- トイレの場所が決まっているため、犬のように部屋中で排泄しないので管理しやすい
- 毎日の掃除と換気をしっかり行えば、うさぎがいる家でも快適に過ごせる
こう返しましょう!
「ちゃんと掃除すれば、他の動物よりニオイは少ないですよ!」
「でも、うさぎのおしっこって臭いでしょ?」
うさぎのおしっこ自体は確かにニオイがあります。
ただ、それは他の動物だって同じこと。
きちんと掃除すれば気にならないことを、はっきりアピールしてしまいましょう。
- トイレを1日1回掃除すれば、ニオイは気にならない
- 消臭効果のあるペットシーツやトイレ砂を使えば、さらにニオイを抑えられる
- トイレの場所を決められるため、掃除の手間も少ない
こう返しましょう!
「確かにアンモニア臭はありますが、トイレ掃除をすれば気になりません!」
「うさぎは臭くない」と自信を持とう!
「うさぎが臭い」と言われたとき、ただ否定するだけではなく、正しい知識を伝えることが大切です。
誤解を解くことで、うさぎの魅力をもっと知ってもらうことができます!
- うさぎにはほとんど体臭がないので、臭くない
- 飼育環境を清潔にすれば、家の中も臭わない
- トイレ管理をしっかりすれば、おしっこのニオイも気にならない
うさぎのニオイは「体臭」ではなく「環境次第」です。
飼育管理をしっかりと行なっていれば、決してそこまで気になるものではありません。
まとめ

「うさぎが臭い」はウソ!きちんと飼育管理すれば臭くない
「うさぎは臭い」というのは誤解であり、うさぎ自体にはほぼ体臭がありません。
しかし、トイレの管理や掃除不足、盲腸便の付着、マーキングなどが原因でニオイが発生することがあります。
適切なトイレ掃除やお尻のケア、ケージの清潔を保つことで、ニオイはほぼ気にならなくなります。
また、「うさぎって臭いでしょ?」と言われたときは、正しい知識を伝えることで誤解を解くことができます。
うさぎは、きちんと環境を整えれば快適に一緒に暮らせる動物です。
正しい飼育方法を知り、「うさぎは臭くない」と自信を持って伝えられるようにしましょう!